2ntブログ

インク一滴

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

言葉と行為。


浴室が肌寒いので、バスローブでくるまれてベッドに連れて行かれた。
いつもは浴室のマットの上に横たえられるのだが。

タオルで丁寧に水滴を拭いてくれる。
子供にするような行為で、彼の愛情深さを感じる。

彼が仰向けに横たわり、私は上から彼の頭を抱く。
頬ずりとキス。
愛おしい気持ちを伝えたいから?
言葉にはできないから?
そうかもしれないけれど、実際にはしたい事をしているだけだ。


行為は言葉にするよりも深く思いが伝わる様な気がする。
バスローブでふんわりとくるんでくれたり、
水滴を丁寧にとってくれたり、
それだけで、私は殆ど泣きそうなのだ。

後ろから、背中に頬ずりして、皮膚の感触を楽しみ、
形状を記憶しようとするように、丸みやくぼみをなんどもなぞる。
それに呼応するように熱くなったり湿潤してきたりする、
皮膚と粘膜の雄弁さを知る。

言葉がなくても私を上にしたり下にしたりできる。
その表情だけで、十分に感じている事がわかる。

言葉が理性の象徴ならば、理性を取り払って
根源的な交わりができたと言えるのかもしれない。










想い |
| ホーム |次のページ>>