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インク一滴

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朝に仕事が終わる。
彼は朝から小一時間ほど仕事をすると、少し時間がとれる。
デート日和だ。

前日の花火大会の影響なのか、ホテルは駐車場も部屋も、
混み合っているようだ。

それでもなんとか部屋に収まる。
コーヒーをセットすると、昨夜仕事前にシャワーを浴びたきりの私は、
まず浴室に向かう。
洗面台に向かい、顔を洗おうとしていると、後ろから抱きよせられる。
堅くなった股間を押しつけて、両手で乳首をコリコリとつまむ。
思いがけないいたずらに、思わず声が漏れる。
この暑さで汗ばんでいるのを承知で、
「しっとりした◯◯ちゃんを味わう」と、
シャツをまくり上げて背中に舌を這わせる。
「塩辛いからダメ〜」と、逃げるように浴室に入る。

全身くまなく洗い、湯船につかっていると、
彼が入って来る。

湯船の中で抱き寄せて、沢山キスしてくれる。
一緒に立ち上がると、彼の耳や胸をしゃぶってみる。
堅くなる乳首に唾液をたくさんからませる。
しゃがんで袋を包み込みながら、ペニスに舌を這わせる。
それはどんどん硬度を増していく。
立たされて、またキスを繰り返したあと、
湯船から一緒に出る。
バスタブに手をつくよう促される。
後ろから、ソープを手に取って、彼が私を洗う。
肩から腕、ウエストから胸。。。
形状と質感を確認するように。
ウエストからおしり、太腿から足先、踵。。。
太腿から今度は上へ向かって両手をすべらせる。
躊躇無くアナルへも指は及ぶ。
何事も無かったようにしてふくらはぎに戻り、
太腿の内側から湿った部分へ。。。
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心に、


小さくさざ波が起こる。

切ないメロディラインだったり、
きれいな日没の空の色だったり、
ふわふわした手触りだったり。。。

思いがけない優しい言葉だったり。

大切なものは胸の奥にしまって、
ひとりで静かにあたためる。
。。。時々密かに引っ張り出す。
誰にもわからないように。





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巡り会うということ。


3年ほど前に愛猫を亡くした。

12年一緒に過ごして、私が精神的にきつい時にも
彼が支えになってくれていた。

人間のおよそ7倍のスピードで生きている猫は、
病の進行もとても速かった。
3日前とは別の個体のものの様な検査データだった。
DICの状態だった。

獣医さんは色々と手を尽くしてくれたが、
彼の余力はもうないと悟り、家に連れて帰る事にした。

その日のうちに彼は向こう岸へ渡った。




出会えた事は偶然かもしれないけれども、
奇跡に近いことなのだと、その時思った。

丁度クリスマスの夜だった。
大雪で街中が真っ白だった。
彼がサンタクロースの帰りのそりの隅にちょこんと乗って行く
光景が浮かんで、なんだか救われた。


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